僕のホームページ内のGalleryの中に、ある一枚の“映画出演”の時の写真がある。一体どうして僕が映画なんかに出演することになったのか?疑問の声もあちらこちらで聞こえ始めたので(え!?誰も言ってないって?)、お話致しましょう。
事の成り行きはこうだった。
あれは僕がワイマールに来て間もない頃、たしか7年前の10月だったと思う。
いつものようにお昼をワイマール建築大学の横の建物二階にあるMENSA(大学学生食堂)で食べて、一階にある喫茶コーナーでまたまたいつものようにコーヒーを飲み、そしていつものように友人達と日本語の会話に夢中になっているときだった。
僕はこの悪評高いMENSAが大好きで、人は口々に「うぇ!そんなまずい飯よく食えるな・・・・・」というけれど、僕は毎日のようにそれでも通い続けた。
僕がMENSAが好きだった理由は、
1:安い
2:早い
3:まずい・・・いや、おいしい時もある!
であったが、一番の理由は、なんといっても“日本語”で会話が出来る環境があることだった。
行けば必ず、もうすでに昼食を食べ終わり、一階の喫茶コーナーでタバコをふかし、退屈そうな顔をして他の日本人達のために席を確保してくれているT君がいた。
僕らは別々のところに住んでいたし、別にいつも約束をしていたわけではないのに、ここへ来るといつも決まったメンバーが顔をそろえ、いつも決まった時間まで日本語でしゃべり続け、お互いまた何の約束もせず、それぞれの練習へと向かっていくのであった。
僕はそんな毎日がなんだかとても好きだった。
事件(おっと、また大袈裟な・・)はそんなたわいもない日常の中で起きた。
<つづく>