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ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第三番

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16歳の頃からあこがれ続けたピアノコンチェルト。ラフマニノフ作曲:ピアノ協奏曲第三番ニ短調作品30。間違いなく、これまでに聴いたCDの回数でダントツの登場回数だろう。何度聴いても色褪せない。聴くたびに弾きたくなる。そんな僕にとっては特別の存在だった曲を演奏する機会が終わってしまった。

練習を開始して本番までの約4ヶ月の間、僕はどれだけ幸せだっただろう。

毎日毎日、この曲に向き合い、語り合うのが楽しくて仕方がなかった。

それは例えるならばきっと、長い間憧れ続け、片想いだった意中の人にようやく振り向いてもらって、念願かなって毎日デートをしているような・・、そんな感じに似ていた。

毎日いろんな事を考えたなぁ。何度もフラレそうになったし・・。でもその度にまた親密度も増していったようだった。

演奏会自体の評判はとても良く、オーケストラ側も大変に喜んでくれ、また近いうちに僕をソリストとして招待してくれることを約束してくれた。

しかし、大事な本番が終わった今、充足感というより、むしろ空虚感、寂しさが込み上げてくる。
あれだけ毎日会い、愛し続けた人に突然旅立たれたような、こんな苦しい感覚は今までのピアノ人生で初めてのことだ。

ピアノに向かい、2週間経った今でも気がつけば、自然に指がこの曲を奏でている。また、きっと帰ってきてくれる、そしてまた、語り合える・・・、そう信じて。

▼指揮者のグリューンアイスさんと
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2008年12月10日 | メッセージ from Berlin

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