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モーツァルト嫌い!?(パート 1)

実は、僕はモーツァルトが嫌いである。

正確に言うと、“弾くのが”嫌いなのだ。

オペラや交響曲また宗教曲は自分が直接関係ないせいか、“聴くのが”とっても好きなのだけれど。

先日、ベルリン交響楽団と共に彼のピアノ協奏曲を演奏させてもらったわけだが、今回のこの公演が僕にとって、何を隠そう、記念すべき初めてのちゃんとした演奏会での“モーツァルト演奏”となった。

発表会やコンクールの場で、どうしても彼の作品を弾かなくてはいけないことはあったし、レッスンで何曲か教わった事はもちろんある。しかし、自分で曲を決められる場合、例えばリサイタルや試験の場で演奏することは今まで一度もなかった。

ピアノを演奏する人は経験していると思うが、彼の作品は弾き辛い。ラフマニノフやリストのように音が多くてややこしいという意味ではなく、ピアノソナタにみられるような簡単な伴奏系(ドソミソドソミソ)がなんとも難しいではないか。

単調なこの音形こそ、彼のピアノ音楽の基礎であり、また演奏を困難なものにしている。音が少なければ少ないほどに、聴き手の側も注意力が増すし、ごまかしが全く通用しない。

モーツァルトを演奏するということは、例えるならば、全身全裸の状態で演奏している気分である。だから、人前で彼の作品を演奏する事は、僕にとって恥ずかしくもあり、同時に極度の緊張を強いられる行為である。実際、ロマン派や近・現代の作品に見られるような、演奏効果を狙って書かれているような華々しいパッセージを指の流れに任せ、一気呵成に弾きまくることなど、はっきり言って難しいことではない。少なくとも僕にとっては。

今回のコンサートは僕にとってはこの苦手意識を改善できる恰好の機会であった。
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